はじめに:数字に強くなる資格、知っていますか?
「会計」って、なんだか難しそう。
しかし、ビジネスの世界で数字を理解できる人や、
数字を論理的に扱える人は、それだけで信頼されます。
私は、とある企業の経理部で働いていますが、日々感じるのは、
「数字を“読む力”を持つ人は、どの部署でも強い」
ということです。
しかし、どうやって何から勉強したらいいか分からない…
身についたかどうか確認しながら進めたい…
そんな学生・新社会人の方に、本気でおすすめしたいのが、
ビジネス会計検定試験です。
ビジネス会計検定とは?
ビジネス会計検定は、大阪商工会議所が主催する検定試験で、
「会計を専門に学んでいない人でも、財務諸表を理解できるようになる」ことを目的としており、
会計の“仕組み”や“考え方”を実務目線で理解できるのが最大の特徴です。
財務諸表の読み解き・経営分析力を鍛えられるため、
「経理・財務・経営企画」などを目指す人にはもちろん、
「営業」の方にもぴったりの資格ですね。
つまり、『ビジネス会計検定試験』は、
“企業会計や経営分析の知識を実務レベルで問う資格”です。
☑検定の特徴
①財務諸表(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)を中心に構成
②企業の「儲けの仕組み」や「経営状態」を読み解く力を身につけられる
③文系・理系どちらでも挑戦しやすい内容
☑主な内容
①損益計算書(P/L)
②貸借対照表(B/S)
③キャッシュ・フロー計算書(C/F)
④企業分析の基本(収益性・安全性・効率性)
これらを、専門用語を噛み砕いて理解できるように学べます。
☑ 試験区分
3級:会計の基本的な考え方を理解(初心者向け)
2級:企業分析の基礎を習得(就活・転職でアピールできるレベル)
1級:経営分析・戦略立案レベル(実務経験者向け)
日商簿記検定との違いは?
会計の資格としてよく耳にするのは、『日商簿記検定』が多いのではないかと思いますが、その違いは主に以下のようになるかと思います。
| 項目(※25年現在) | 日商簿記検定 | ビジネス会計検定 |
|---|---|---|
| 主催 | 日本商工会議所 | 大阪商工会議所 |
| 目的 | 経理・会計の実務能力を証明 | 財務諸表の読み方・経営分析の基礎を理解 |
| 主な学習内容 | 仕訳、帳簿、決算書作成、工業簿記 | 損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー、企業分析 |
| 対象 | 経理担当者・会計士志望者・実務者 | 学生・若手社会人・経理初心者 |
| 受験資格 | 誰でも受験可能 | 誰でも受験可能 |
| 試験日程 | 【3級・2級】 (統一試験)6月、11月、2月 (ネット試験)随時 【1級】 (統一試験)6月、11月 | 【3級・2級】 9月上旬、3月上旬 【1級】 3月上旬 |
| 問題形式 | 【3級・2級・1級】 筆記方式 | 【3級・2級】 マークシート方式 【1級】 マークシート方式、論述式 |
| 試験時間 | 【3級】60分 【2級】90分 (商・工:90分) 【1級】180分 (商・会:90分) (工・原:90分) | 【3級・2級】120分 【1級】150分 |
| 合格基準 | 【3級・2級】 70点以上/100点満点 【1級】 70点以上/100点満点 (※各科目10/25点以上) | 【3級・2級】 70点以上/100点満点 【1級】 140点以上/200点満点 (※論述式50/100点以上) |
| 受験料 | 【3級】3,300円 【2級】5,500円 【1級】8,800円 | 【3級】 4,950円 【2級】 7,480円 【1級】11,550円 |
| 難易度 (※合格率は25年度現在のおおよそです。) (☆=0、✪=0.5、★=1.0) | 3級:基礎 合格率30%~40% ★★✪☆☆(易しい) (仕訳・帳簿記入などの基礎を理解) 2級:中級 合格率20%~25% (※ネット試験は35%前後) ★★★✪☆(実務レベル) (経理職の登竜門。企業の財務状況を分析できる) 1級:上級 合格率10%~15% ★★★★✪(難しい) (公認会計士・税理士への登竜門。財務諸表分析・連結会計・管理会計などを体系的に理解できる) | 3級:基礎 合格率60%~70% ★☆☆☆☆(易しい) (財務諸表の基礎を理解) 2級:基礎応用 合格率40%~50% ★★☆☆☆(やや難) (財務分析の基礎・応用) 1級:経営分析レベル 合格率20%~25% ★★★★☆(難しい) (経営分析/事例演習レベル) |
| 学習時間の目安 (もともとの会計知識によります。) | 3級:約50h~ 2級:約200h~ 1級:約500h~ | 3級:約30h〜 2級:約100h〜 1級:約300h〜 |
| 特徴 | 仕訳中心で、 実務に直結するスキル習得向き | 財務諸表・経営分析中心で、 ビジネスパーソン向けの会計リテラシー習得向き |
| 活用例 | 経理職への就職・社内評価・簿記資格として証明 | 就活・転職・数字に強い人材アピール・経営視点理解 |
違いをざっくりまとめると、
日商簿記検定は経理専門家向け
- 仕訳・帳簿・決算書作成など、実務で必要な会計処理スキルを学ぶ
- 経理職志望なら必須レベル
ビジネス会計検定はビジネスパーソン向け
- 財務諸表を読み解き、会社の数字を理解する力を養う
- 経理だけでなく、営業・企画・経営志向の若手にも有益
と言うことになります。
ビジネス会計検定はどんな人におすすめ?
| おすすめの理由 | |
| 大学生・就活生 | 「会計リテラシーを身につけて“企業分析力”をアピールできる」 「会計知識ゼロでも取れる資格が欲しい」 「履歴書に書ける+就職活動で話せる資格が欲しい」 「数字に強い人材としてアピールしたい」 |
| 新入社員 | 「経理・営業・企画など職種問わず、会社の数字の意味を理解したい」 「簿記までは重いけど、ビジネス数字の基礎を学びたい」 |
| 20代社会人 | キャリアアップ・転職時に「数字に強い人材」として評価される 「上司の会話や資料の“P/L”や“粗利”の話がよく分からない」 「将来的に管理職や経営視点を持ちたい」 |
学生や若手社会人におすすめの活用法
学生・就活生
→ ビジネス会計検定3級で数字に強いアピール
→ 日商簿記2級で経理志望を明確化
若手社会人・20代
→ ビジネス会計検定で経営視点を学ぶ
→ 簿記1級などで経理・財務の専門性を強化
実体験の勉強法(ビジネス会計検定3級)
▼使用していた参考書▼
ビジネス会計検定3級
合格するだけなら、公式テキストと問題集の往復で大丈夫です!
(※追記:わたしの時は、公式の参考書しかなく、こちらを使用していましたが、その後、もっと高評価の参考書が出ていますので、この後、紹介します。
テキスト&問題集の1冊で構成されており、そちらの方が安く済む可能性がありますので、購入する際は、そちらも検討していください!)

▼勉強の進め方(実体験)▼
①まずは、公式テキストをザっと目を通すように、最後まで1周しましょう!
途中に例題も準備されていますので、間違っていても良いので、やってみましょう。
合っていた所は”〇”、間違った所は”✓” や ”✕”を付けておくと、後で見直したときに役立ちます!

②公式問題集を一通り解いていきましょう!
合格に大事なのは、とにかく問題を数多く解いて、問題に慣れることです!
ここからは、間違っていてもいいので、とにかく問題を解いていき、
間違ってしまった所は、解答・解説(テキスト)でザっといいので理解していきましょう。
(ここで完全理解する必要はありません。)
ただし、この際にも、合っていた所や、間違ってしまった所は、あとで見て分かるようにしておきましょう。

③間違ってしまった問題(公式テキスト、問題集)を中心に、再度、解きなおしていきましょう!(これを繰り返し行うこと!)
このフェースでも、また間違ってしまった問題は、テキストで理解を深めていきます。
わたしの時は、間違ってしまった問題に✓を付けておき、解きなおした際に出来たら、その上から〇を付けるようにしていました。
こうすることで、
理解度(進捗)が可視化できますし、自分の成長も感じられますので、オススメです。

おすすめの参考書
さて、合格までの勉強法(実体験)を上記で紹介しましたが、正直、公式問題集の解答解説はかなり分かりにくいです…
レビューにもある通り、詳しくはテキストを見るように誘導しており、テキストがあることが前提の解説になっています。

わたしの時は、市販されているビジネス会計検定(3級)の参考書は、公式のものしかなかったのですが、、、
現在は、安心と安全のネットスクールさんから、テキスト&問題集が発売されています! (※ネットスクールさんは、日商簿記の参考書でも出版され、高評価をもらっている所です。)

本書でもかなり良いレビューをもらっています。

解説動画もあり、こちらのほうが分かりやすく説明されているため、
これから購入される方は、こちらも検討してみてください!
まとめ
『経理に限らず、ビジネスの基礎は“会計”から。』
ビジネス会計検定は、学生・若手社会人が“数字に強い人材”へと成長する第一歩です。
学生も、社会人も、 この知識を持っているだけで、仕事の見え方がまるで変わります。
通常業務や就活、転職なので差をつけたい方など、“仕事に使える知識”を学びたい方は、
この資格を検討してみてください。

いま、少しでも前向きに決断することで、
これからのあなたの将来を大きく豊かに変えるかもしれませんよ?








